特に遠景の大聖堂や大運河沿いの街並みの、心象的でありながら色彩固有の美しさも感じられる点描表現は、スーラの生前におけるシニャックの作品には見られない独自性であり、特に注目すべき部分である。
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 またそれとは対称的に、強い色調で描かれる近景のゴンドラや漕ぎ手、搭乗客、彩色パリーナ(ゴンドラを岸に繋げるための杭)は、本作を観る者に対して、明確な存在感を示している。なお本作以外に、画家がヴェネツィアの風景を描いた作品としては『緑の帆船、ヴェネツィア』などが知られている。

 画面左端に描かれる色鮮やかな彩色パリーナ(ゴンドラを岸に繋げるための杭)。強い色調で描かれる近景のゴンドラや漕ぎ手、搭乗客、彩色パリーナ(ゴンドラを岸に繋げるための杭)は、本作を観る者に対して、明確な存在感を示している。

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# by tsukuba6 | 2017-12-07 12:46
 カーニバルの夜の森を散歩する男女。1886年に開催された第2回アンデパンダン展(無審査出品制の美術展覧会)への出品作である本作は、現存する画家の同展への最初期の作品として知られている。

 影絵のような背の高い木。本作に描かれるのはカーニバルの夜に散歩するピエロとコロンビーヌに扮した男女であるが、現存する最初期の作品であるにも係わらず、ルソーが既に独自の絵画表現や世界観を確立していたことを窺い知ることができる。

 夜空で静かに輝く満月。シルエットのみで構成される平面的で影絵のような背の高い木々が枝を広げて、あたかも本場面を静寂と深淵で包むかのように鬱蒼と聳えているほか、夜空には、これもルソー作品には馴染みの深い満月が静かに輝いている。
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# by tsukuba6 | 2017-11-27 15:58
中国のポータルサイト・今日頭条に、山東省済南市にある無人コンビニで、1カ月に3件の窃盗事件が発生したと伝える記事が掲載された。

記事は、済南市南泉城広場に無人コンビニが設置されて1カ月余りが経過したが、多くの市民がこの「新顔」を体験すべく列を作るようになっていると紹介。これは、スマートフォンでQRコードをスキャンすると店内に入ることができるようになっており、店内は小さいながらも飲み物や菓子類など大抵の物がそろっているという。

商品にはすべて白いラベルが付いており、商品を選んだあと、会計所へ持っていけばシステムが自動的に代金を計算してくれ、モバイル決済で支払いをすればよい仕組みになっている。

しかし、運営する企業によると、この無人コンビニの営業を始めてからすでに3件の窃盗事件が発生したという。可能性として、代金を支払うようにという音声アナウンスに気が付かなかったのか、あるいは聞こえないふりをして出て行ってしまったのかもしれないとしている。

そのため、運営企業は監視カメラを増設し、入り口には「最近の窃盗事件の犯人はすべて捕まりました」との警告表示をしていると伝えた。

これに対し、中国のネットユーザーから「1カ月で3件だけとは称賛に値する」、「1カ月で3件なら少ないじゃないか。どのスーパーだって窃盗はある。しかも内部犯行の方が多いんだ」とのコメントが寄せられた。

また、「昨日無人コンビニで飲み物を買ったが、安いどころかスーパーより1元(約17円)高かった。だったら無人コンビニなんていらないだろ。支払いも面倒だし」という意見もあり、無人コンビニに対する否定的な意見も多かった。

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# by tsukuba6 | 2017-11-17 11:30
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 (おそらく)通りを歩く女性に視線を向ける画家の友人モーリス・ブロールト。背後のみを主体として人物を描くという、人物を画題として描く絵画作品としては非常に奇抜な本作の構図は、本作がほぼ同様の構図の写真を基に制作されたことに由来している(関連:写真 『サント・オーギュスタン広場を眺めるモーリス・ブロールト』)。

 アパルトマンの一室のバルコニーから見えるサント・オーギュスタン広場。1882年3月に開催された第7回印象派展に出品された本作は、アパルトマンの一室のバルコニーからサント・オーギュスタン広場を眺める画家の友人モーリス・ブロールトの後姿を描いた作品である。

 書き換えられたバルコニーの柵。描かれる人物(本作ではモーリス・ブロールト)は圧倒的な存在感があるにも係わらず、他の画家の作品と比較し、観る者はそれに親近感や心情・心理的感情の移入を全く抱くことは無い。この観る者が本作に向ける客観性こそ近代的な写真を取り入れた効果の表れである。


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# by tsukuba6 | 2017-11-07 12:58
特にまどろむかのように描かれるマルセルの瞳の独特の表情や、力みを感じさせないゆったりとしたマルセルの姿態は本作の中でも特に注目すべき点である。さらに画家の晩年期の筆触的特徴である流れるように長く伸びた太線状の筆捌きによって、静的な場面を描いているにもかかわらず、躍動的な生命感を観る者に強く印象付ける。
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色彩表現においても同様であり、まるで燃えるような赤色によって描写される背景と、あくまでも柔和的で子供らしさを示すマルセルの頭髪の色彩や淡色て処理される衣服の色彩は、画面の中で調和し、豊かな統一感を醸し出している。

本作の画面下部、特にマルセルの両手部分や左端部分は、モリゾが10年前(1885年)に手がけた『自画像』と同様、殆ど形態を描写することなく、抽象的に表現されているが、その未処理的な処理が本作をより味わい深いものにしている。

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# by tsukuba6 | 2017-10-28 11:18